愛犬のしつけは最高のエンターテイメント!

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家庭犬は訓練所に向きません

家庭犬は、訓練所にむきません。
愛犬は是非自分自身の手で、しつけましょう! 

以下、その理由を述べていきます。 

まず、しつけと訓練は違うということです。

しつこいようですが、ここをまずハッキリさせておいてください。

「訓練所に預ければ、言うことをよく聞くいい子になる」と漠然と思っていらっしゃる方が多いと思います。結果的に、そうなる場合もありますが、そうならないことが多いということです。

訓練所で犬に教えるのは「スワレ・フセ・ツケ・マテ・コイ」の5つの基本です。あと「モッテコイ」とかも教えてくれるかもしれません。

これら5つは、できるに越したことはないのですが、それができたから何だ! ということにもなりかねない。

私はこの5つは必要だと思っているし、やり方も教えますが、しかし、それは通りすがりにやっつけてしまう事柄です。

大事なのは、人と、つまり飼い主と犬との関係を作ることなんです!
「しつけ」は人と犬との関係の中にあるのです。 

以下、家庭犬に訓練(または訓練所)は必要ない、という理由を5つ述べます。 

1、効果が期待できない

「愛犬を訓練所に入れたはいいが、訓練士の言うことは聞くが、飼い主の言うことは全く聞かない」。
「訓練所から帰ってきた時は、言うことをよく聞いたが、1週間もしないうちに元に戻ってしまった」等という話をよく聞きます。
当然でしょう。
『しつけと訓練』の項目他でも述べている通り、犬はコンピュータではないので、ソフトを入れればそれでいいというわけにはいかないのです。

逆に訓練士さんの側から言うと「自分がせっかくキチンと訓練を入れたのに、飼い主がそれをダメにした」ということでもあるのですが。

しつけは(訓練も)犬と人との関係の中にあるのです。
人の場合でも、生徒や学生が尊敬する先生の言うことは聞くが、そうでもない先生の言うことは聞かない、ということはよくあるでしょう?
犬も所詮は人間なので、それと同じ態度をとるわけです。

2、愛犬との時間が奪われる

一般に訓練所に入れられるのは子犬の時です。訓練所によっては、成犬は受け入れないところもあるようですし。
犬が一番かわいい時期、しかも飼い主になつき、それぞれの家庭のルールを学ぶべき大事な時期を訓練所で過ごすというのはいかがなものでしょう?
しかも、子犬の時期は非常に短い。子犬でいられるのは、生後半年までくらい、大型犬でもせいぜい1歳まで。

この時期を一緒に暮らせないというのは・・・。

一番大事な犬との時間を、自ら捨て去るようなものです。作業犬ならいざしらず、家庭犬を訓練所に入れてしまうのは、いかにももったいない話です。 

3、うまくいった場合ですら・・・

さきに、訓練所に入れても効果がないことが多い、と書きましたが、効果があった場合でも困ったことが起きる場合があります。

犬が人の左側しか歩かないようになる、とか。実際の散歩では、犬を右につけたり、左につけたりする必要があります。車道側ではなく、反対側を歩かせたい。あるいは人や自転車とすれ違う時、すれ違う人や自転車とは反対側を歩かせたいもの。
ところが、訓練所で左を歩くことを徹底された犬は、飼い主の意図に反して、左側しか歩こうとしない。

トイレの位置を変えようとしない、とか。獣医の野村潤一郎先生は、老犬がトイレの位置を変えようとしないことで困ったことがあると著書に書いています。次からは、いくら忙しくても、自分でしつけようと思ったと。

訓練がうまくいった時ですら、困った事態になることが多いんですね。
一般に初歩的訓練の目標は、服従訓練大会に参加し優勝することにあり、家庭犬としての扱いやすさに重点が置かれていない以上、それは当然のことと言えます。 

訓練としつけとは、本質的に別のものだからです。 

4、場合によっては害になることも・・・

①うちの近所の大型犬の場合。
訓練所に入れたら、スパイク・チェーン(内側にギザギザのトゲがある首輪兼クサリ! 大型犬が怖かったんでしょうか?)を付けられてしまい、帰ってきた時には人間に対する信頼をすっかり失ってしまっていた。「以前は人と一緒に寝ることもできるおとなしい子だったのに・・・」とは飼い主の弁。

②次は、私の目撃談。
成犬の首をつかんで地面に押し付け「NO! NO!]と叫ぶ訓練士。
これは虐待とまでは言えないけれども、効果はありません。むしろ、逆効果。この飼い主の方は、その後私の所へ相談にきました。


 
次は本で読んだ話。
③訓練所から帰ってきた時、犬の犬歯が折れていた!

④クサリにつながれている犬を棒でたたきまくっている!

もう出典は忘れてしまったけれども、
⑤新聞紙を丸めたもので犬を叩いてみせる。「これなら痛くないですよ」と言いながら。しかし、実はその新聞紙の中に棒を仕込んでいた、という話。

まあ、こういう例はごくごく少数派であるとは思いますが・・・。

場合によっては害になる事もあるということです。

また、訓練している様子を飼い主に見せない訓練士さんもいるようです。「犬の気が散るから」というのが、その理由らしいですが、私ならそういう人に犬は預けません。 

5、訓練士は自分の犬を訓練しない?

①私の体験談です。私が所属している学会=「人と動物の関係学会」の会合で、ある訓練士の方とお話しする機会がありました。彼が犬を訓練する様子をVTRで見せていただきましたが、それは素晴らしいものでした。
ところで、彼の悩みは「自分がせっかく訓練しても飼い主に返すと、元の木阿弥になる」ということでした。

そこで私は「あなたは自分の飼い犬を訓練していますか?」と訊いてみたんです。「いや、してません」とのお答え。「何故ですか?」とたたみかけると、「まず、そんな時間がない。それに訓練しなくても、別に不都合はない」と答えたのです。(この答えに、ビックリした人はいませんか?)

実はこの答え、不思議でもなんでもありません。一流の訓練士の方は、犬に対する構え=姿勢が自然に身についています。自分がアルファ個体であるというオーラや匂いをプンプンふりまいているのです、ごく自然に。
だから、ことさらに訓練などする必要はないのです。

私はその訓練士の方に「あなたが普段おうちの犬にやっている態度や構えを、依頼主に教えてあげればいいではないですか」と言ってみたのですが、彼はキョトンとしていました。
あまりにも自然に身についた態度なので、人に教えることなど思い浮かばなかったのでしょうね、おそらく。

② 似たような話を、藤門弘さんも『犬もゆったり育てよう』の中で書いておられます。 

愛犬は自分自身でしつけよう!

作業犬ならいざしらず、あるいは自分の犬を警察犬にしたいと思っている人ならともかく、自分の犬は自分でしつけましょう!

そうすれば、かわいい盛りの仔犬時代を充分堪能できますし、自分の暮らしに合った、自分の生活スペース・生活スタイルに合った犬に育てあげることができるのです。

こんな楽しいこと、他にはなかなかないですよ!

犬のしつけは、最高のエンターテイメント!

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